さかた塾中学部ブログ

旧・さかた塾中学部の19年度、20年度ブログです。最新のものは「進学塾ライトアップ」のHP( https://lightup-onomichi.com/ )をご覧ください!

【雑談】「退屈」な時間を作ろう!

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

先日、中2の国語の授業で、

森本哲郎『学問への旅』からの出題の

説明文を解きました。

 

そちらが非常に興味深い文章だったので、

ご紹介をしたいと思います。

 

 

いまの子供たちを見ていると、

可哀そうなほど余裕がない。

 

学校から帰ると、

すぐに塾に行かされ、

何時から何時まではテレビ、

そのあとは宿題……

 

要するに自分の自由になる時間

というものがほとんどないのだ。 

 

冒頭からいきなり、我々の仕事が批判されています笑

 

だから現代の子供たちは

およそ退屈することがない。

 

退屈するにはあまりにも時間がなく、

残された時間があったとしても、

それを狙って大人たちによって考案された

子供向けのテレビ番組やビデオ、

さまざまなゲームやマンガ雑誌などが

集中攻撃をかけてくる。

 

だから、まったくの話、

退屈するどころではないのである。 

 

本当にそうですね。

スマホの出現によって、

本を読むのもニュースを見るのも

もちろんゲームをするのも、

いつでもどこでも空き時間に出来てしまいます。

 

 

便利になったということは

私たちから退屈な時間を奪いました。

 

それと対比させて、

筆者が子供時代のことを語ります。

 

だが、私の子供のころには

時間があり余っていた。

 

(中略)

 

私の少年時代は、いまの子供たちとくらべれば、

たしかにつまらなく、あきあきするような毎日だった。

 

けれども、人間にとって何より大切なのは、

じつはそうした「つまらぬ」時間であり、

「あきあき」するようなひとときなのである。

 

なぜなら、こうした退屈な時間こそが

人間を考えさせ、おもしろいことへの探索へと

駈り立てるからである。

 

退屈な時間をどのようにして面白い時間に

仕立て直すか、それが創造行為への第一歩なのだ。 

 

退屈な時間には、「面白いことを探そう!」という

気持ちを起こさせる効果があったというのです。

 

 

今の時代、ゲームはネット対戦が主流です。

 

スプラトゥーンマリオパーティー、

ポケモン、荒野行動、パズドラ

中高生たちに流行っているゲームは、

ゲームのシナリオをクリアして終わりではなく、

 

全国ランキングで上位に入ったり、

ネット上の知らない誰かと対戦したり、

知らない誰かと協力したり、

 

そういった誰かとつながるところに

面白さがあります。

 

そうなると24時間、

世界のどこかの誰かが相手をしてくれ、

時間をかけようと思えば無限に

時間をかけられるようになりました。

 

 

けれどそれは、

 

「大人が作った、子どもの時間を奪うための道具」

にどっぷりとハマっているに過ぎない。

 

自分から面白いことを探そうとした結果ではなく、

誰かの作った面白いに乗っかっているだけ。

 

ということになります。

 

 

もちろん、息抜きをするために

テレビやマンガ、ゲームといったものを

利用するのはいいと思います。

 

しかし、何か面白いことを探すという探索行為が

人間にとって何よりも大切だと筆者は訴えています。

 

人間は探索行為によってまず目的意識に目ざめる。

 

そして、目的を達するための手段を

さまざまに考え出し、

それを通じて価値の選択能力を身につける。

 

こうして人間は知の狩人となる。

 

端的にいえば人間は探索行為を通じて

知的好奇心を育て上げるのである。

 

学問とは知的好奇心の結晶にほかならない。

 

だとすれば、人間がつくりあげてきた

さまざまな学問の背後には、

退屈→探索行為→知的好奇心

という過程が秘められているといってよかろう。

 

 生徒さんたちの知的好奇心を育てるためには、

何もない「退屈」な時間がまず必要なのではないか。

 

ということでした。

 

この筆者の方のように立派なことを

考えていたわけではないのですが、

私も筆者に共感できます。

 

面白い発想をする人、

感性を爆発させる人というのは、

どこか日常に「退屈」さを感じている人だと思います。

 

私たちが意識して生徒さんたちに

そのようなことを感じさせるのは難しいのですが、

 

勉強が終わってふと自分の解いた問題を見たり、

教科書の隣のページを見たときに、

何か自分の興味の持てるものに気づき、

そこから興味関心の幅を

広げていってもらいたいと思います。

 

 

うちの塾には、

将来自動車のエンジニアになりたくて、

マツダの車のデザインのあれが良くて、

あれが微妙と語れる生徒さんがいます。

 

古生物学に興味があって、

「けど恐竜を研究するのって、お金にならないんじゃない?」

という、私のいじわるな質問に、

「いや、違うんですよ。」

と真面目に熱い答えを聞かせてくれる生徒さんもいます。

 

そういう熱い気持ちがあると、

これからの時代は強いんだろうなと思っています。

 

中1・中2のみなさん、

私が出す宿題や学校の課題なんて

とっとと終わらせて、

「退屈」な時間をどんどん作っていきましょう!

 

 

現在、無料体験生を募集しています!

ご面談で生徒さんの学習状況を確認したのち、

必要があれば簡単な補習などを行って、

そのまま授業に飛び込んでもらいます。

ご面談のご予約は

ホームページのお問い合わせフォーム

もしくは0848-29-9775

(受付時間:火曜日~土曜日の14時~22時、

 時間外ですとお電話に出られないこともございます)

にお電話ください!