さかた塾中学部ブログ

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【読書レビュー】『ペリリュー 楽園のゲルニカ』

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

日曜日はテスト対策でした。今回の定期テスト対策はまずは演習メイン。自分で課題を消化していくというところに重きを置いて取り組んでもらいました。

 

こちらの結果を見ながら、今後対策授業と言う形でがっつりとコミットした方がいいのか、このまま直前期は演習メインで行くのかなど、作戦を立てたいと思います。

 

 

本日はテストが終わった生徒も、勉強をしに来てくれました。前半は課題を消化し、後半は塾にある本を読んでくれていて、本当に嬉しかった!

 

休憩時間にはちょっとした脳トレゲームをやりました。そのお話はまた後日・・・

 

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武田一義『ペリリュー 楽園のゲルニカ

www.hakusensha.co.jp

昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか──!?『戦争』の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録!

Amazon 内容紹介より

 

こちらは本屋さんで目に留まって、思わず買ってしまった本です。

なぜ目に留まったのかというと、本の「帯」です。

 

若くて可愛らしい日本の兵隊さんが

南海の美しいサンゴ礁の島で…「戦争」と

いう地獄にまきこまれてゆくリアル。

今こそ、子どもから大人まで、いや世界中の

人々に読んで貰いたいマンガだ。

ちばてつや(『あしたのジョー』作者)

 

 

不勉強なことにこの漫画を読むまで

ペリリュー島の戦いを僕は知らなかった。

ネットで調べれば結末がわかるけど、

今はこの漫画だけを読みたい。

主人公たちはまだ漫画の中で生きているから。

花沢健吾(『アイアムアヒーロー』作者)

 

 

死というものは実に汚らしく、おぞましく、無残な悪臭を放つ———

ならば言葉だけは美しく———

第46回日本漫画協会賞【優秀賞】受賞

やわらかな筆致で、戦争を恐ろしく、

かつマンガとして「おもしろく」描いた。

日本漫画家協会

 

 

僕は、この島にいる彼らがたどる運命を知っている。

なのに「奇跡」を望みながら頁をめくってしまう。

それが、作品の力なのだ。

重松清(作家)

 

 

人の倫理をすりつぶす「戦争」の歯車。

たかが一本の「ペン」が何を為す。

———「ペン」は私たちにこの物語を語る。

有川浩(作家)

 

 

デフォルメされた絵にかえって想像力を掻き立てられ恐ろしくなります。

 

日本人が忘れそうになっていますが、おじいちゃん、ひいおじいちゃんたちの体験です。

 

日本人として知っておかねばならない物語だと思います。ぜひ皆さん読んでください。

 

この作品を描いて下さっている武田先生に心から敬意と感謝を捧げます。

原泰久(『キングダム』作者)

 

どうでしょうか?

 

この帯だけで、猛烈なパワーを持った作品だということが分かります。

 

 

この作品は、2015年に平成天皇が公式訪問された、太平洋戦争の激戦地ペリリュー島を舞台にした戦争漫画です。

 

 

私は、人並みには戦争というものに興味があります。

 

広島出身なので、小学生のころは「平和学習」という形で、戦争について調べ学習や映画鑑賞をしてきました。東京で生徒さんたちから話を聞くと、そこまで勉強をするのは広島県特有のものだということが分かって、驚きました。

 

当時の人たちが、どんな思いで戦争に向かっていたのか、高校の日本史の授業で先生が話して下さったお話はとても印象的で、自分の授業でもその話をもとにしてよく話をします。

 

実際の戦争を題材にした戦争漫画では、『はだしのゲン』、『この世界の片隅に』、戦争映画であれば、『硫黄島からの手紙』、『男たちの大和』、『戦場のピアニスト』、『プライベートライアン』を観たことがあります。

 

 

特に印象に残っているのは、尾道が映画のロケ地にもなった『男たちの大和』でしょうか。

 

大学生の頃、広島出身の先輩に突然連行されて、つくば市の映画館で観ました。私が小学生の頃遊んでいた岩子島の海岸も、作中に出てきてビックリしました。

 

 

「死ニ方用意」

 

それまで気丈にふるまっていた兵隊たちが、戦地に赴く前、この時間になると突然故郷の家族に向けて泣き叫びます。「おかあちゃーん!あああああ・・・」と。

 

ああ、やっぱり死ぬのが怖いんだ。僕たちと同じなんだ。と衝撃を受けました。

 

 

そして、主人公が友人の死を友人の母親に伝えに行くシーン。

 

「あんた、なんで生きて帰ってきたん?あんたが死に物狂いで戦わんかったけぇ、日本は戦争に負けたんじゃ!」

「生きて帰ってきてすいません…」

 

細かいセリフの言い回しは違うかもしれませんが、このシーンを観て映画館で受けたあの衝撃は、15年ほど経った今でも忘れられません。

 

ああ、生きて帰ってきたらダメだったんだ…。

よく帰ってきたね、じゃないんだ…。

 

 

また、『ペリリュー』とテイストが似ている作品としては、やはり、同じ太平洋戦争を舞台とした『硫黄島からの手紙』なのかなと思います。

 

アメリカ視点で太平洋戦争の映画を作ろうとしていた巨匠クリントイーストウッド監督が、栗林中将を中心とした日本側の物語に心を打たれて作った『硫黄島からの手紙』も、もちろん素晴らしい作品です。

 

父親たちの星条旗』と『母と暮らせば』と『風立ちぬ』も早く見ないと・・・。

 

 

そんな私にとっても、『ペリリュー』は本当に衝撃的な作品でした。

 

表紙を見てもらうとわかると思うのですが、登場人物たちはみんな可愛らしい3頭身のキャラクターで、その動きもコミカル。ユーモアを感じさせてくれる部分もあるですが、内容はとてもとても・・・とても重い作品です。

その軽さと重さのバランスが、作品として絶妙です。(読む人によっては重すぎるかもしれません。)

 

こちらは作者の方が現地取材をし、太平洋戦争研究会という団体の、実際の兵士たちから取材を行った方や、それ以外にも当時の戦争知る多くの方々から情報収集をして作られた作品です。

 

それだけに、あらゆる描写がリアルで、「戦争で死ぬ」という言葉には、こんなにも色々な、凄惨な死に方があるのかと恐ろしくなります。

これを実写なんて無理・・・。この可愛らしいキャラクターだからこそ、ギリギリ受け入れられる描写です。

 

帯にもありましたが、

「死というものは実に汚らしく、おぞましく、無残な悪臭を放つ———

ならば言葉だけは美しく———」

 

電報の玉砕を意味する「サクラ」の言葉の裏には、華々しい活躍を夢見て兵士になった20代の多くの兵士たちの、自分が兵士になったことで恩給が家族に届くことを夢見ている兵士たちの、つまり私たちのおじいちゃん、ひいおじいちゃん世代の人たちの、醜く汚い無念の死があったということは本当に悲しい。

 

 

夏になると、学校では社会・英語・国語などの教科で、戦争を題材にした内容を学習しますが、それだけでは感じ取れない戦争を感じてほしいです。

 

 

ちなみに・・・、私は「だから、戦争は二度としてはならない!戦争の無い平和な世界に!」というキレイな結論だけは、あまり生徒さんたちに言いたくありません。

 

戦争をしたい訳では決してありませんし、戦争を肯定しているわけでもないのですが、これは以前私が出会ったある方の影響を受けています。このお話はまた別の機会に・・・。

 

 

ということで、レビューと言いつつ、関係のない話を含めてついつい長くなってしまいましたが、この辺で。

 

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