さかた塾中学部ブログ

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【雑談】いろいろな生徒さんたちを教えてきました(後編)

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

 

テスト終了後の生徒さん、

「今のところミスは見つかってないです・・・」

「前回より英語が出来ました!」

などなど、色々とお話は聞いています。

 

あとは結果が出るのが楽しみですね。 

 

sakatajuku-chugakubu.hatenablog.com

以前のこちらの記事の続編です。

 

 

 ケース③

重度の身体障害で電動車いすの生徒さん。

 

この生徒さんは将来

小説家になりたいという夢がありました。

 

お母さんもそれをサポートしたいということで、

近隣の大学を調べ、

駅から大学までの車いすで通れるルートを調べ、

「昼はあのスーパーが開いているから、

 中を通れば通学しやすいけど、

 朝8時だとまだスーパーが開いていないから

 1限からの授業は通うのが難しい。」

など、色々と下調べをしてくださっている状態で、

面談をさせて頂きました。

 

手が思うように動かせないし、力も入らないので、

どうしても書くペースが上がらないのですが、

内容自体は一般的な高校生と何ら変わりありません。

 

国語では小論文の指導を行いながら、

英語の勉強も頑張ってくれ、

無事行きたい学校に合格してくれました。

 

彼女を指導したことで、

私自身も身体障害に理解のある大学と

そうでない大学があることもわかりました。

 

わざわざ試験会場を用意してくれたり、

キャンパス内でサポートをするボランティアを

募っていたり、色々な工夫をしている大学もあります。

 

 

ケース④

耳の聞こえず、聾学校に通っていた生徒さん、

講師がノートパソコンをブースに持参して、

パソコンで筆談のようなことを行いながら

授業を行ったこともありました。

 

この生徒さんを教えていて、色々な発見がありました。

耳が聞こえないと、

「本のことブックって言うの知ってるでしょ?」とか、

「猫といえばキャットじゃん?」みたいな、

音に頼った単語の指導が出来ません。

 

だから英単語がいつまでたっても覚えられないし、

こちらも色々と試行錯誤をしなければなりませんでした。

 

おそらく彼ら彼女らの世界の英単語というものは、

我々にとって、

「652588 85422 978112 …」というように

無意味な数字の羅列を暗記するようなもの

なんだと思います。

 

また国語も本当に苦手でした。

手話というのは「私 あなた 英語 教える」

のように助詞を抜いたことばを

いくつかの記号で伝えています。

 

だから「私『を』あなた『に』英語『が』教える。」

のように、作文を書いてもらうと助詞がバラバラで、

中々上達しませんでした。

 

最後は、学校の高い内申点と、

得意な数学に引っ張ってもらい、

なんとか高校には合格出来ましたが、

高校では英語や国語は本当に苦労しました。

 

 

彼らの大学を探しているうちに、

筑波技術大学という

聴覚障害を持つ生徒専門の国立大学が

あることも知りました。

 

いえ、正確には思い出した、

が正しいですかね。

 

大学時代にそこの学生さんたち

(当時は筑波技術短大だったので「ギタン」と

 呼ばせてもらっていました。)

とサッカーの試合をしたこともありました。

 

補聴器をつけた学生さんたちで、

手話でやりとりをしているのは見ていたはずなのに、

どんな大学かまではちゃんと調べていませんでした…

 

 

筑波技術大学では先生の授業の声を

マイクで拾って、

ボランティアの方などが

在宅のままパソコンを使って、

その音声を文字に起こし、

それが黒板の上の巨大スクリーンに

表示されるそうです。

 

たくさん勉強をしたい

聴覚障害の生徒さんにとっては、

これ以上ない環境だと思います。

 

 

ケース⑤

中国人の生徒さん。この子は本当に特殊でした。

 

日本にやって来てまだ半年ということで、

本当に分からないことだらけだったと思うのですが、

みるみるうちに日本語の会話も上達していきました。

 

彼は、上海の学校で飛び級をしており、中3ながら

すでに高校卒業程度の学力はある生徒さんでした。 

 

高校受験の数学の図形の問題を、

普通なら高3で習う数学の知識を使って解いたときは

さすがに驚きました。

 

しかも、すごかったのが、

「お母さんにお小遣いをもらえないから、

 ネットゲームをやって自分で稼いで、

 ご飯もそこからお金を払って食べている。」

 

!??

 

中学生がゲームでお金儲け???

世の中にはすごい世界があるもんだなと、

衝撃を受けました。

 

なんのゲームかは忘れてしまいましたが、

どうやら彼は世界的に有名なとあるゲームの

世界でも上位に入る実力の持ち主なんだそうです。

 

・・・全てが規格外。本当にすごい。

 

こんな状態だったので、

彼に英語と数学は全く問題がなく、

授業を希望していたのは国語と理社でした。

 

 

彼との授業で一番印象に残っているのが、

社会の地理を勉強していたときに、

「先生…中国の面積は3位じゃないんですか?

 ぼく、中国の学校で3位って習った。」

と質問をしてくれたことです。

 

 私たちが中学地理で習うのは、

「世界の面積第3位はアメリカ合衆国(983万㎢)

 面積第4位は中華人民共和国(960万㎢)」

ということで、その差はわずかですが、

アメリカの方が広いわけです。

 

じゃあなぜ、彼は中国が3位と習ったのか?

 

これはとても興味深い話ですよね。

中国は周辺諸国と領土問題でもめています。

 

日本とであれば尖閣諸島

他にも東南アジアの国々と

南シナ海の領土でもめていたり、

 

台湾は中国の一部なのか、

独立した1つの国なのかも

議論の余地があるといえばあります。

 

それら中国側の全ての主張が正しいとすると、

なんとアメリカの面積を超えてしまうんですね。

 

私たちが学校で習っていることも、

『絶対の真実』ではなくて、

あくまでも『真実っぽいものの1つ』

に過ぎないということです。

 

 

実は、そもそも日本語に主語があるのかどうかも

怪しかったりします。

 

「主語という考え方はヨーロッパ系の言語のルールを

 無理やり日本語に当てはめただけで、

 日本語に主語は存在しない。

 主語を表す助詞の『は』は、

 主題を提示しているに過ぎない。」

 

このように解釈する文法学者だっているんです。

 

 

高校を中退して通信制の高校に入り直して、

YouTubeで英語の勉強をしていて、

 将来は自分の会社を作りたいから、

 今は色んな人とコネクションを作ってる。

 

 けどやっぱり英語の勉強は必要だから、

 中学校の内容から勉強をするために塾に来た。」

 

と、こんな風に言いながら塾の体験を受けてくれた、

金髪の男の子だっていました。

(体験を受ける条件として、

 髪の毛は黒く染めさせました。)

 

たぶん、この子にはうちの塾は合わないと思ったので、

「君に塾で教えてあげられることは、

 テキストを使って1から文法や単語を教えることだけど、

 それって求めてるものと違うんじゃない?」

 

と伝えると、入塾はしてくれませんでした。

 

 

ここに挙げた生徒さん以外にも、

自閉症の生徒さん、

神経が過敏になっていてプレッシャーをかけられると

体に発疹がでてしまう生徒さん、

サッカーU-15の日本代表だった生徒さん、

将棋の都大会で優勝した生徒さん、

柔道の都大会で優勝した生徒さん、

空手の全国大会で4位をとった生徒さん、

相撲の都大会で2位をとった生徒さん、

塾で一言もしゃべれない生徒さん、

 

本当に色々な生徒さんたちと向き合ってきました。

 

全ての生徒さんに

望むような結果を出してあげられた訳では

無いのですが、

私なりに当時出来る精一杯で対応したつもりです。

 

 

その経験から私が言えることとしては、

勉強だけが人生の全てじゃない、

やりたいことがあってちゃんとした意志があるなら

それを頑張ればいい、ということです。

 

今は本気でテレビゲームをやっていれば、

e-スポーツのプロゲーマーになる道だって

ありますし、

YouTubeにのめりこんでいけば、

将来すごいYouTuberになるかもしれません。

 

絵を書くことが好きだったり、

周りからオタクと言われているならば、

将来すごいクリエイターになって、

多くの人を感動させる(萌えさせる?)

絵や小説を描いているかもしれません。

 

 

ですが、まだ何かを本気でやる自信がないなら、

その本気になれるものを見つけるために、

 

「しっかりと勉強をして知識を身につける」

 

「知識を持つことで、

 世の中の色々なことに興味を持つ」

 

「思うような結果が出なかったときに、

 しっかりと反省をして次に活かす」

 

「周りに言われたこと・お願いされたことを

 誠実にやって、周りの人に評価してもらう」

 

「周りが努力しているときに、

 周りと同じかそれ以上に努力が出来る」

 

こういった能力を身につけるのが

いいのではないかと思うわけです。

 

それならこんな私でも、

勉強を通して教えてあげることが出来ます。

 

 

テストが終わって、

遊びまくるぞ!はまだ早い!

 

ちゃんと今回のテストと

そこに向けた自分の勉強の姿勢をふり返って、

次の期末も頑張りましょう!

 

 

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必要があれば簡単な補習などを行って、

そのまま授業に飛び込んでもらいます。


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