さかた塾中学部ブログ

旧・さかた塾中学部の19年度、20年度ブログです。最新のものは「進学塾ライトアップ」のHP( https://lightup-onomichi.com/ )をご覧ください!

【雑談】映画『主戦場』を観てきました

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

今回はまず、尾道駅前にある有名な場所

をご紹介させてください!

 

 

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尾道駅前にある単館上映のシネマ尾道

 

私が小学生の頃には、この映画館で

ドラえもんを観た記憶があります。

 

http://cinemaonomichi.com/ (HPはこちら)

 

一度は閉館してしまった映画館なのですが、

今の館長の河本さんがご尽力され、

2008年に新たにオープンしました。

 

シネマ尾道ができるまで


1947年 演劇場「第一劇場」から、松竹(株)が直営館「尾道松竹」として営業。


1962年 現在の鉄筋の建物に建て替える。


1973年 松竹(株)が、尾道から撤退するが、「尾道松竹」という屋号だけを残し、当時社員だった黒田氏が経営を開始。


2001年 尾道市内で最後の映画館「尾道松竹が閉館。映画の街・尾道から映画館が姿を消す。


2004年 尾道出身で当時20代の女性・河本清順が、「映画の街なのに映画館がないのは寂しいよね。尾道に映画館、なんとか作れんかねぇ。」と、映画好きな友人2人に呼びかける。「面白そうだからやってみようやぁ」の友人の一言に背中を押され、新潟、群馬、埼玉、京都、大阪など全国のミニシアターを仲間と巡り、映画館経営について調査する。当時尾道と同じ人口の埼玉県深谷市にある「深谷シネマ」の運営方法に衝撃を受け、「人口が少ない尾道でも映画館経営が成り立つ!」と希望と使命感を感じ、尾道に戻り任意団体「尾道に映画館をつくる会」を結成。5年間映画館がなかった尾道で、再び大スクリーンでみんなで感動を共有する素晴らしさを感じてもらおうと、2か月に1度のペースで、公共ホールや商店街で上映会活動を開催した。回を重ねるごとに、だんだんと活動の仲間も増え、輪を広げていく。


2008年10月18日、市民草の根募金2,700万円を集め、「旧尾道松竹」を改装し、ついに念願の映画館「シネマ尾道」を開館。7年ぶりに復活したシネマ尾道の開館日にこけら落としで上映した作品は、橋口亮輔監督「ぐるりのこと。」だった。
7年ぶりに映画の街・尾道市に映画の灯が復活し、年間約120本の新旧の洋画邦画を上映している。西日本初のNPO法人が経営、尾道市内唯一の映画館として、市民に支えられながら、尾道の映画文化を守るため、現在も経営を続けている。


2017年「小林和作賞」、2018年「広島文化賞」受賞。

(HPより抜粋)

 

河本さんは、最近では映画祭を主催し、

出演されている俳優さんをゲストとして招いたり、

尾道の文化活動に貢献されています。

 

シネマ尾道で上映される映画は、

公開されたばかりの最新の映画、

というわけではありません。

 

中学生のみなさんが観るには、

少し難しい社会性の強い映画や

吹き替え版ではない外国の映画が

多いかもしれませんが、

 

将来、ぜひ一度はこの映画館で

深く考えさせられる映画を

じっくり観てほしいと思っています。

 

 

先週のお休みのときに、こちらの映画館で、

一部で話題になっている『主戦場』という映画を

を観てきました。

 

shusenjo.jp

 

ひっくり返るのは歴史か

それともあなたの常識か

 

あなたが「ネトウヨ」でもない限り、彼らをひどく憤らせた日系アメリカ人YouTuberのミキ・デザキを、おそらくご存知ないだろう。ネトウヨからの度重なる脅迫にも臆せず、彼らの主張にむしろ好奇心を掻き立てられたデザキは、日本人の多くが「もう蒸し返して欲しくない」と感じている慰安婦問題の渦中に自ら飛び込んでいった。

 

慰安婦たちは「性奴隷」だったのか?「強制連行」は本当にあったのか?なぜ元慰安婦たちの証言はブレるのか?そして、日本政府の謝罪と法的責任とは……?

 

次々と浮上する疑問を胸にデザキは、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、ケント・ギルバード(弁護士/タレント)、渡辺美奈(「女たちの戦争と平和資料館」)、吉見義明(歴史学者)など、日・米・韓のこの論争の中心人物たちを訪ね回った。さらに、おびただしい量のニュース映像と記事の検証と分析を織り込み、イデオロギー的にも対立する主張の数々を小気味よく反証させ合いながら、精緻かつスタイリッシュに一本のドキュメンタリーに凝縮していく。そうして完成したのが、映画監督ミキ・デザキのこの驚くべきデビュー作、『主戦場』だ。

 

映画はこれまで信じられてきたいくつかの「物語」にメスを入れ、いまだ燻り続ける論争の裏に隠された "あるカラクリ”を明らかにしていくのだが——それは、本作が必見である理由のごくごく一部に過ぎない。

 

さて、主戦場へようこそ。

(パンフレットより抜粋)

 

こちらは、今も日韓関係の問題の1つとして

大きな論争になっている、

従軍慰安婦問題について取り上げた映画です。

 

戦争中に、日本軍の男性の性のはけ口として、

彼らと性行為を行った女性たちが従軍慰安婦です。

海外では「性奴隷」と表現されることもあります。

 

この慰安婦には、中国や韓国から連れてこられた

女性たちが多くいました。

 

そのような女性たちが何人くらいいたのか?

 

自分の意志で慰安婦に志願したのか、

物をあげるなどと嘘をつかれて

強制的に連れてこられたのか?

 

強制的に女性たちを連行したのは、

悪徳業者だったのか、「日本政府」だったのか?

 

日本は中国や韓国の元慰安婦の女性に対して、

賠償は十分に行えているのか?不十分なのか?

 

今でもこの問題に対しては、

多くの面で意見が対立しています。

 

この映画は、そのような論点に対して、

医学部を卒業し、日本での英語教師の経験もあるという

異色の経歴の日系アメリカ人、ミキ・デザキさんが

多くの論者・関係者へのインタビューを通して、

論点を整理し、1つの方向性を提示していく映画です。

 

 

この映画を観て、私自身まだまだ勉強不足だと感じました。

 

この映画を観るまでは、

私はどちらかというと

慰安婦の有無についての

否定的な意見(政府による関与はなかった)を

よく目にしていたので、

その部分をこの映画が

どのように取り上げていくのかを注目していました。

 

その結果、いくつも勉強になった箇所がありました。

 

 

一部の教科書に記載のあった「慰安婦」の記述が、

現在の教科書では、政府の圧力によって

全ての教科書から削除されていること。

(そういえば、確かに見なくなったなと頷けました。

 それと、私の頃は習った記憶がないのですが、

 今は中学生に岸信介首相の名前を

 普通に教えるんですよね。

 お孫さんが活躍されてる影響でしょうか?笑)

 

1990年代に入るまで、

日本から慰安婦として不当な扱いを受けていたと

証言する人たちが現れなかった背景には、

慰安婦であったことを恥として、

女性たちを黙らせていた韓国の風習があったこと。

 

慰安婦の女性たちの証言に一貫性がないから

信ぴょう性が低いとか、

戦後40年以上経ってから急に

そのような主張をする人が現れたこと自体が、

慰安婦の存在が嘘くさいという話は聞いたことが

あったのですが、

上記のような理由があったというのは、

私にとっては新しい視点でした。

 

現職の国務大臣たちのほとんどが所属している、

日本会議という政治団体がどういう組織なのか。

これもこの映画を通して初めて知ったことだったので、

かなり衝撃的でした。

 

 

また、劇中である人がこんなことを言っていました。

フェミニズム(女性の権利を主張する考え方)を

始めたのはブサイクな人たちなんですよ。

要するに誰にも相手にされないような女性。

心も汚い。見た目も汚い。こういう人たちなんです。」

 

自分と対立する意見を主張する人に対して、

その見た目をけなすことで優位性を保とうとする人が

このようなインタビューを受けるとは・・・。

 

絶句しました。

 

「私は慰安婦問題を研究している専門家だ。」と

自称する人が、「人が書いたものを読まないもので」と

相手の意見に全く聞く耳を持っていない。

それでいて「韓国人は劣っているかわいい奴ら」と、

平気で言えるのも本当に衝撃的でした。

こんな人が、色々な方面への影響力を持っている人なのかと。

 

 

私は塾講師でもあるので、ある特定の主張を

生徒さんたちに押し付ける気は全くありません。

 

可能な限り客観的に、こういう意見もあるし、

こういう意見もあると授業ではお伝えするつもりです。

 

色々な意見を通して、

自分の中に世の中の複雑な問題を考える核のようなものを

作れるように、何か協力ができたらなと思っています。

 

この映画のパンフレットも、しれっと教室のどこかに

置いています。見つけた人はよかったら話しましょう。

 

 

夏休みから中3の社会では、公民分野を扱っていきます。

その中ではもちろん、政治分野の内容も扱います。

 

政治のお話って、テレビではスポンサーの兼ね合いもあって

あんまり話題に挙がらないし、

YouTubeで自分から目にするような話題でもないので、

どうしても関心が低いままになりがちです。

 

けれど、政治に興味を持つと、

社会が良くなるためには、

自分に何が出来るのかとちゃんと考えて、

色々な場面で、主体的に行動に移せるようになると思います。

だから、わかりやすく楽しく教えるつもりです。

 

 

もうすぐ夏休み、勉強内容もどんどん難しくなっています。

もしかしたら今まで以上に、

つまづくこともあるかもしれないけど、一緒にがんばろうね!

 

過去最高に勉強したと言える夏にしましょう!

 

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