さかた塾中学部ブログ

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【読書レビュー】鎌谷悠希『しまなみ誰そ彼』

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

先日、中3の授業で地方自治の話の

まとめをしました。

 

地方公共団体の歳入には、

自主財源のである地方税の他に、

依存財源である地方交付税交付金

国庫支出金があって・・・

 

と、文章にしてしまうと難しい漢字が

並んでいて非常に理解しづらいのですが、

 

生徒さんたちみなさん、

しっかりと理解してくれたと思っています。

 

 

私は社会の授業に関しては、

教科書の内容を少しでも身近に感じてほしい

と思いながらニュースやドラマと関連付けて

話すことが多いです。

 

そして、地方自治の最後の部分で、

「街づくりは、地方自治体・自治会・

 ボランティア・NPOなどが協力して

 作り上げていくものなんだよ。

 

 NPOって少しわかりづらいかもしれないけど、

 尾道にも有名なNPOがあるよ。

 みんな『空き家再生プロジェクト』って

 知ってる?」

 

と、実際に尾道にあるNPO団体の話を

させてもらいました。

 

www.onomichisaisei.com

 

尾道市も、他の地方自治体と同じく

人口がゆるやかに減少しています。

 

私の通っていた中学校も

私の頃は1学年6クラスありましたが、

今は4クラスしかないようです。

 

各中学校の人数を見ていても、

ほとんどの中学校が私が通っていたころより、

生徒数が3~5割ほど

減っているように感じます。

 

 

そうなれば当然、家が余ってきます。

そんな使われていない空き家を

清掃・改修して、何かに有効活用できないかと

日々活動をされているのが、このNPOです。

 

さかた塾から歩いて3分ほどのところにも、

このNPOが手掛けた、『あなごのねどこ』

というゲストハウスがあります。

 

 

尾道がレトロでオシャレな街として、

観光客に人気なのも、

こうしたNPOの皆さんの

古民家をリノベーションしていく活動が

一役買っているんだろうと思います。

 

私もこの塾の仕事が安定してきたら、

ゆくゆくはこういった活動にも

関わって、地域を盛り上げたいと思っています。

 

 

さて、そんなNPOの話と関連付けて、

ご紹介したい本があります。

 

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鎌谷悠希『しまなみ誰そ彼』

 

www.shogakukan.co.jp

 

〈 書籍の内容 〉
僕はゲイかもしれない。だから苦しいんだ。
クラスメイトに「ホモ動画」を観ていることを知られた、たすく。
自分の性指向…ゲイであると皆に知られたのではないかと怯え、
自殺を考えていた彼の前に、「誰かさん」と呼ばれる
謎めいた女性があらわれた。
彼女は、たすくを「談話室」へと誘う。
そこには、レズビアンである大地さんがいて…。
                       
尾道を舞台に描かれる、性と生と青春の物語、第1集。

 


〈 編集者からのおすすめ情報 〉
隠の王』『少年ノート』『ぶっしのぶっしん』を描いた
鎌谷悠希氏が、長年あたためてきた構想を「今ならば
描けるかもしれない」と執筆を決意した渾身作、
そのテーマは「性と生」です。
                                
2015年は、東京・渋谷区で「男女平等及び多様性を尊重する
社会を推進する条例」(同性パートナーシップ条例とも)が
施行されたことをはじめとして、同性愛者などのいわゆる
セクシャルマイノリティ周辺の諸問題について、
大きな注目が集まった年となりました。
                                   
そんな中で本作が描かれたのは(タイミングとしては)
ほとんど偶然なのですが、自分の性に悩み苦しみ、
やがてわずかな希望を見出す少年を描いたこの作品を、
セクシャルマイノリティ周辺の諸問題に関心を持つ
多くの方にもぜひ読んでいただきたく思っています。
                                            
鎌谷氏の美麗なタッチで描かれるキャラクター達や、
坂と海と猫の町・尾道の風景にも注目です…!

 

HPより

 

尾道を舞台にした、

LGBTをテーマにした作品です。

 

LGBTというのは、

L(レズビアン) 女性を好きな女性

G(ゲイ) 男性を好きな男性

B(バイセクシャル) 女性も男性もどちらも愛せる人

T(トランスジェンダー) 体は男性なのに心は女性、

といった心と体の性が一致していない人

このような方々の総称です。

 

そんな特殊な人滅多にいないんじゃない?

と思われるかもしれません。

 

ですが、ほぼ間違いなく、

皆さんの身近にいるはずです。

 

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以前、Twitterで某学校の先生が

このようなツイートをされていました。

(後にこの方は「実際にそれで手を挙げて、

 傷つく生徒がいたらどうするんだ!教師失格だ!」

 と炎上してしまうのですが…。)

 

この先生がおっしゃるように、

実際「15人に1人」くらいの割合で、

LGBTの方たちはいます。

 

親にも友達にも打ち明けられず、

「自分はなんで周りの人と違うんだろう。」と、

ずっとモヤモヤを抱えていたり、

変人扱いをされることを恐れていたり、

友達同士でする好きな子の話に加われなかったり、

人知れず悩んでいるようです。

 

 

主人公のたすくくんは、

周りに自分がゲイであることがバレそうになり、

自殺を考えるところからこの作品は始まります。

 

 

この作者の方は、

尾道空き家再生プロジェクト」

の取材をされており、

実際に作中の主人公たちも

NPO団体で空き家のリノベーションを

行っています。

 

空き家をどのようにリノベーションするか

あれこれ試行錯誤する様子と、

自分の心と、それを理解してくれない他人と、

どのように向き合っていくかという

心象風景が重なって、

とても素晴らしい世界観を作り上げています。

 

 

私が作中で非常に印象的だったのは、

LGBTを理解してあげよう」という考え方が

LGBTの方を傷つけているかもしれない

という部分です。

 

「理解してあげよう」、

「理解してあげている私が説明をして、

 周りの誤解を解いてあげよう」という気持ちは

一見すると素晴らしい考え方に思えますが、

その上から目線の善意の押し付けが無意識に

LGBTの方を傷つけていることがあるようです。

 

 

親しい友人から自分がLGBTであると

打ち明けられた場合は、

それを静かに受け止め、

LGBTだから何か特別な対応をするのではなく、

1人の人間として、

その人をきちんと向き合うことが大切なんだと

感じることが出来ました。

 

 

こちらの本も教室に置いてあります。

内容からしてなかなか手に取りづらい本かも

しれませんが、

本当に素晴らしい作品ですので、

ぜひ読んでみてください。

 

kamenotsuno.com

 

こちらは、たまたまネット検索で見つけた、

トランスジェンダーの方がこの作品を読んだ感想です。

私よりも数倍うまく、

この作品の魅力を語ってくれていますので、

興味を持ってくれた方はぜひ

こちらも参考にしてみてください。

 

 

今週の日・月は教室を開けておりますので、

自習室としてご利用いただけます。

 

ですが、台風の影響で悪天候が予想されます。

通塾はご家庭の判断にお任せしますが、

もし自習にお越しいただく際は、

可能であればお車での送迎をお願いいたします。