さかた塾中学部ブログ

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【読書レビュー】荻原浩『神様からひと言』

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

土曜日は、英検2級を受験する生徒さんと

2次の面接対策を行った後、中1・2の授業でした。

 

 

中1のある生徒さんは定期テストの個票を

もらってきていて、

 

1学期中間 5教科学年平均+114点から

1学期期末 5教科学年平均+147点

なっていることがわかりました!

 

学校は少々荒れているらしいのですが、

その中でも、しっかりと勉強を頑張っているのは

本当にすごい!!よく頑張った!!

 

 

 

私も地元の公立中学校に通っていたので、

授業中に学校の先生と生徒とのトラブルは

そこそこ経験しています。

 

「邪魔だから、俺がいない方がいいだろ!」と言いながら、

授業中に教室から飛び出す女子生徒、

「そんなわけないだろ!ちゃんと授業をうけなさい!」と

先生が追いかけて授業が中断される国語の授業。

 

「俺と頭突き勝負しようぜ」と、

ヘルメットを被った子と生身の頭で

頭突き勝負をさせられた中1の部活の合間。

 

ある男子生徒が遊びで

友達を殴ったり蹴ったりしていた結果、

蹴られた方が頭から血を流して救急車が学校に来たあの日。

 

片方の耳が不自由な家庭科の先生の授業で

「せんせい~」と口元を隠して呼びかける。

先生は片方の耳が聞こえないので、

音がどこから聞こえているかがわからず、

「ふざけているのは誰ですか!」と注意するも

(口元を隠して)「はい、ぼくです~」と

複数の生徒がふざけてからかう光景。

 

自転車で通学しているときに、

横を同級生がタバコを吸いながら、

バイクに乗りながら追い越していったのを見たあの日。

 

あの頃は、そんな日常に憤りながら、

「僕は小学校の先生になって、

 こんな中学生にならないように、

 みんなを指導してみせるぞ!」

と思っていました。

 

結局、そこから紆余曲折を経て、塾の先生になったわけですが

今でも学校の先生って本当に大変だなあと感じています。

 

同時に、今本当に真面目で素敵な生徒さんたちを

教えられていることに幸せを感じています。

 

 

さて、とても久しぶりの読書レビューになってしまいました。

今回は私が学生時代に大好きだった本を紹介したいと思います。

 

www.kobunsha.com

 

 

 大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する凉平。実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。 

光文社HP 内容紹介より

 

サラリーマンが主人公の小説なので、

もしかしたら、中学生の生徒さんには

少しわかりづらい作品かもしれないのですが、

笑いあり、涙ありで

学生時代に大好きだった作品なので、紹介します!

 

 

主人公の佐倉涼平は、

仕事を辞めて再就職をした会社で、

思ったことをつい口に出してしまった結果、

入社して間もないのに、

リストラ候補のお荷物社員が集められた

「お客様相談室」へ異動になります。

 

その少し前には、学生時代のバンド活動で知り合った

彼女に逃げられてしまっており、

仕事もプライベートもどん底の状態からお話が始まります。

 

 

いざという時は、緊張して一歩を踏み出せない。

彼女との関係を修復したいのに、前に進めない。

そんな主人公が、色々な人たちとの出会いを通して

少しずつ成長していくお話です。

 

色々なクレームをつけてくるお客さん、

自分のことしか考えないムカつく上司たち、

めちゃくちゃ頑固なラーメン屋の店主、

一癖も二癖もある同僚たちとのドタバタがありながら、

 

最後は素晴らしいラストを迎えます。

 

 

ある人の死のシーンでは、電車の中で号泣しました。

 

理不尽なお客さんからのクレームと戦うシーンや、

ぶっ飛んだ先輩社員の篠崎の言動や、

新宿公園に住む、謎のホームレスの『ジョン』とのやりとりは

声を出して笑いました。

 

 

「失敗したって、一生懸命やっていれば死にはしない

 何事も思い切って挑戦してみよう!」

そんな優しくて力強いメッセージを感じる作品です。

 

 

最近、中1の国語の授業で『光る地平線』という、

若いライオンと、年を取ったライオンのお話を

一緒に解きましたが、同じようなメッセージを感じます。

 

失敗したっていい。

それでも生きていればなんとかなる。

 

 

これから生徒のみなさんは、

大切な人を失ってしまうような、

自分の人生を大きく左右してしまうような、

今まで経験したことがないような

大きな失敗をしてしまうかもしれません。

 

自分なんか死んだ方がましだ、

と思ってしまう時が来るかもしれません。

 

それでも、あせらず一歩ずつでいいから

前を向いて進んでいけば、後でふり返ったときに、

「悩んでいるときもあったなあ」と

笑って話せるときがきっと来ます。

 

 

この小説が気になった人は、

教室に置いてありますので

ぜひ読んでみて、感想を西川先生に教えて下さい!

 

また来週も一緒に頑張りましょう!

 

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