さかた塾中学部ブログ

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【読書レビュー】槇えびし『魔女をまもる』

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

 

いつも通り、

土曜日10時、日曜日14時、

月曜日16時から開けております。

 

また、通常授業に関しては、

本日土曜日が中1・中2の、

火曜日が中3の2学期終講日になっています。

 

それ以降は日程が異なりますので、

お知らせをご確認ください。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

中3のコメントです。

 

「分解者は『呼吸』によって

 有機物を無機物に。

 浮力と水圧の関係がわかった。」

→過去問をしっかりと解いて、

 きちんと自分の力にしていって

 くれているのが良く分かります。

 

 国語も少しずつ手を付けていこう!

 

 

「苦手な社会と数学の相似の問題をした。

 少しだけど、補助線を自分で引いて

 解くことが出来た。

 

 しかも社会の並べ替えの小テストが

 合格だった。でも入試問題は

 たくさん間違えてしまった。」

→間違いをきちんと復習して、

 次に同じような問題が出たら

 解けるようになれば、

 それで問題ありません。

 

 数学・社会で少し自信をつけつつ、

 課題も見えてきて、

 充実した勉強が出来たみたいですね!

 

 

「最近、少し疲れてきたけど、

 たったの3か月くらいくらい

 頑張れないのか!『なに、くそ!!』

 根性でがんばります。」

→そうですね。もし選抜Ⅰで合格出来れば、

 そこからどうしても勉強のペースが

 落ちてしまいます。

 

 少なくともそれまでは、

 自分自身のモチベーションも高いので、

 しっかりと頑張ってほしいと思っています。

 

 小テストは毎回やって、

 自分の足りないところ、やるべきところを

 考えながら勉強を頑張りましょう!

 

 

「今日は比例・反比例と一次関数の復習をした。

 式が頭の中でごちゃごちゃになっていたので、

 整理できてよかった。

 

 歴史は、穴埋めをするのもほとんど

 埋まらなかったので、やばいなと思った。」

→質問の様子を見ると、

 質問に答えたところはしっかりと

 理解をしてくれているように思います。

 

 あとはやはり、勉強時間ですね。

 

 やばい部分はしっかりと時間をかけて、

 私立入試が始まる前に、

 苦手分野を潰しましょうね!

 

 

「今日も社会の総復習!

 地理は最近あんまり勉強してなくて

 覚えてなかったのもあった。

 苦手な歴史・公民ばかりの勉強にならず、

 地理の勉強にも力を入れたい。」

定期テストは社会に時間をかけすぎた、

 という反省があったと思うので、

 

 もちろん、社会だけでなく、

 理科も国語も英語も数学も

 頑張らないといけません。

 

 理解するまで時間がかかるなら、

 周りよりもたくさん勉強をしないと、

 なかなか追いつけません。

 

 大変ですが、頑張っていきましょうね!

 

 

「数学をやった。三平方の定理

 関数の基本は出来たが、

 応用は出来なかったので、

 面積比の計算をやっていきたい。」

→面積比は、平面図形の問題の

 最後の方に出題されるものなので、

 受験生全体の正答率は

 あまり高いものではないです。

 

 もしかしたら、

 それよりも関数や方程式の

 文章題をやった方がいいかもしれませんね。

 

 何事もシンプルにとらえずぎで

 文章をしっかりと読んで理解する、

 というのが少し苦手だと思うので、

 (すぐ後ろを向いて誰かに話しかけちゃうし)

 じっくりと考える練習を

 ここからちゃんとしていこうね。

 

 

さて、本日は久しぶりに読書レビューです。

 

とはいっても、対象年齢は

中学生よりも少し上かもしれません。

 

 

 

publications.asahi.com

 

publications.asahi.com

 

publications.asahi.com

 

16世紀、数万人が迫害を受けて死んだ“魔女狩り”。その狂気の時代に魔女と断罪された人々に寄り添い、医療の力で救おうとしたひとりの医師がいた――。精神医学の先駆者でもある実在した医師ヨーハン・ヴァイヤーを描いた歴史ドラマがついに書籍化!

 

ということで、実在した医師、

ヨーハン・ヴァイヤーを主人公として、

 

当時の魔女狩りについて書かれた、

歴史ものの漫画です。

 

ja.wikipedia.org

 

ヨーハン・ヴァイヤー(Johann Weyer、1515年 - 1588年2月24日)はネーデルラント(現在のオランダやベルギー)出身の、ドイツのラインラント地方のプロテスタントの医師。若い頃ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパの弟子であった。魔女裁判に反対した最初期の人物として知られる。

 

引用がウィキペディアで恐縮ですが、

ちゃんと書かれていますね。

 

 

 

16世紀(前半)と言われれば、

 

日本でいえば戦国時代。

 

 

 

さて、そのころの世界では

何が起こっていたでしょうか?

 

 

 

 

 

 

今の中2・中3なら

きっと答えられるはず。

 

(え?答えられるよね?笑)

 

 

 

 

 

 

15世紀の終わりから大航海時代

 

「1492(意欲に)燃える コロンブス

1492年 コロンブスアメリカ大陸に到着。

 

 

 

その後の世界と言えば・・・

 

 

 

 

 

 

ここで答えられた人は大変優秀ですね。

 

 

 

答えは、

 

 

宗教改革です!

 

 

ドイツ人のルターや

フランス人のカルヴァン

中心となって、

 

宗教改革を起こした。

 

 

カトリックの教会が出す、

免罪符(贖宥状)に反発した

ルターやカルヴァンが、

 

新しいプロテスタントという宗派を作った。

 

というところです。

 

 

私はこのあたりを授業するのが、

結構好きなんです。

 

 

たぶん、授業で私は

こんな風に言っていたはず。

 

 

(以下、カトリックの方がいらっしゃったら、

 その方々には、大変失礼なことを

 言っているかもしれません。すいません・・・。)

 

 

「大金持ちになって、

 遊んで暮らしていた人が

 いたとするじゃん?」

 

 

カトリックの人たちは

 そんなお金があるなら、

 教会に寄付しなさいって言うんだよ。

 

 もしくは地獄に行かないように、

 免罪符を買いなさい、

 

 免罪符を買えば買うほど、

 自分の犯した罪が許されるって。」

 

 

「けど、それに怒ったのが

 ルターやカルヴァンなんだよね。

 

 自分の犯した罪を軽くする

 免罪符って、

 

 簡単に言えば、罪を犯しても

 お金で解決できますよって話だよね?

 

 違うだろ!

 罪が軽くなるかどうかは、

 神様を信じる信仰心で決まるんだよ、

 

 ふざけんなって、怒っちゃうんだよね。」

 

 

「だから、彼らは

 キリスト教の新しい宗派

 プロテスタント(抗議する者)を

 作ったんだよ。

 

 彼らは、お金持ちの人には

 

 神様がお金持ちにさせてくれたんだから、

 わざわざ教会に寄付しなくてもいいよ

 

 って言ってくれるんだよね。」

 

 

「みんなはどっちがいい?

 

 お金があったら寄付しなさいっていう

 カトリックか、

 

 好きに使いなさいっていう

 プロテスタントか・・・

 

 

 ね。絶対プロテスタントでしょ?

 

 だからカトリックは信者の数が

 減っちゃってさ、

 

 それを補おうと

 イエズス会っていう団体を作って、

 

 アジアに布教に・・・」

 

 

とこんな風にして、

 

戦国時代や安土桃山時代

 

フランシスコ・ザビエル

南蛮貿易へと

話を広げていく感じです。

 

 

世界史と日本史が

1つにつながる、

 

中学の歴史では数少ない瞬間なので、

めちゃくちゃワクワクします。

 

 

さあ、そんな時代、

当時のヨーロッパは

どんな様子だったのかというのが、

この漫画には描かれています。

 

 

黒死病と呼ばれる

全身に黒いアザが出来て

死んでしまう伝染病(ペスト)が

流行していたり、

 

 

教会が非公認の宗派を信仰する人、

 

悪魔と契約を交わして、

世の中を混乱させようとする人、

そんな人たちを見つけ出して

魔女狩り』が執行されていたりしました。

 

 

 

誰かが謎の死を遂げるなど、

おかしな事件が起こると、

 

人々はそれを『魔女』の

仕業だと決めつけます。

 

 

そして、怪しい人(たいてい女性)が

捕まえられ、その人は拷問を受け、

自分が魔女だと自白させられます。

 

その後は宗教裁判にかけられ、

生きたまま火あぶりで処刑されていました。

 

 

自白をせずに拷問を受け続けるか、

 

おとなしく自白をして楽に死ぬか、

 

実際に魔女として捕まった人には

この2択しかなかったようです。

 

 

この漫画を読む限り、

当時のキリスト教世界では、

科学よりも宗教の方が信頼が高かった。

 

 

だから、主人公のヨーハンが

 

「魔女にとりつかれたのではなく、

 精神的な病かもしれない、

 薬を盛られて意識が

 もうろうとしているだけかもしれない」

 

と『魔女』の無実を訴えても、

 

「魔女の肩を持つなんて・・・

 もしかしてお前も魔女の手先か?」

 

となってしまう。

 

 

そうやって、

 

都合のいい人を悪者だと決めつけては

その人をみんなで寄ってたかって

袋叩きにしてしまうのは、

 

SNSを通した、炎上騒ぎや、

芸能人の自殺騒動など、

 

現代の社会が抱える問題にも

通じるものがある気がします。

 

 

 

また、

 

当時のキリスト教が絶対!

という世界では、

 

「科学は信用できる」という

私たちの常識が通じない点も

たいへん興味深かったです。

 

 

科学的にそうだと言われても、

 

「いや、悪魔のしわざだ!!」

 

となってしまう・・・

 

これが当時の常識だったわけですね。

 

 

武士の時代、

恥をかかえて生きるくらいなら

切腹という自殺を選ぶのが

当たり前でした。

 

 

江戸時代は、えた・ひにんという

差別をされて当然の身分の人たちが

いるのが当たり前の時代でした。

 

 

平安時代の人たちは、風水を信じて

 

方違え(運勢の悪い方角には行かないようにする、

もしくは回り道をして行く)や、

 

物忌み(けがれを恐れて外出を避ける)などの

行動を当然のこととして行っていました。

 

 

いわゆる黒人と呼ばれる

アフリカ系の人たちは、

 

牛や馬と一緒で家畜の一種である、

 

病気になったりケガをして

使い物にならなくなったら捨てればいい、

 

それが当たり前の時代だってありました。 

 

 

 

そんな風に、時代の雰囲気を

感じられるのは小説・ドラマ・

映画・マンガの良いところだと思います。

 

 

皆さんにもぜひ、この漫画を通して

当時の時代の雰囲気を

感じてもらいたいと思っています。

 

 

最後に、作品中の

主人公ヨーハンの名言を

漫画から引用したいと思います。

 

”無知”は”恐れ”を呼ぶ

 

君も多くの人の場合も 

不安から来る恐怖で

他人や自分を傷つけるんだ

 

わからないから人は恐れるのだと

師はいつも言っていた

 

だから「知れ」と

 

辛くても知るんだよ・・・

 

 

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