さかた塾中学部ブログ

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【雑談】お給桑、おきゅうそう??(後編)

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

 

sakatajuku-chugakubu.hatenablog.com

 

本日はこちらの記事の後編を

書いてみようと思います。

 

 

 

蚕(かいこ)に関して、

 

知っている人は

もちろん知っていると思いますが、

 

この幼虫がさなぎになるときに、

 

糸を吐いて、丸い繭玉を作り、

その中で成虫になる準備をします。

 

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この繭玉を糸にしたものが、

シルク・絹糸と呼ばれるものになります。

 

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ツヤツヤしていて、

高級感が漂っていますよね!

 

ウェディングドレスやチャイナドレスにも

使われていたりします。

 

 

 

www.katakura.co.jp

 

こちらのサイトには、

蚕から絹糸を作るまでが

分かりやすく載っています。

 

 

とにかく、

乾燥させる工程が一番大変なようで、

昔は養蚕をやっていたという古い日本家屋には、

屋根のところに繭を乾燥させるための

工夫がされていることが多いです。

 

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日当たりをよくする。

 

風通しをよくする。

 

蚕を飼育している箱を広げやすくする。

 

・・・などの工夫をするために、

 

この写真の家のように

「突き上げ屋根」という変わった構造の

屋根になっているお宅もあるようです。

 

 

さて、そんな絹を作るための蚕を

なぜ皇后さまが飼育しているのか、

それには日本と絹の深い歴史があります。

 

 

中学生の歴史の教科書を見ていると、

養蚕・生糸(繭から作られる糸)・絹織物

といった記述がたくさん出てきます。

 

 

とりあえず目に付くところだけでも抜粋すると、

 

古墳時代:渡来人が絹織物を伝える

 

奈良時代シルクロードを渡ってやってきた

工芸品などが正倉院におさめられる

 

平安時代平清盛日宋貿易により、

銅銭や絹織物などが輸入された

 

室町時代勘合貿易により、

銅銭・生糸・絹織物が輸入された

 

室町時代守護大名の保護下で手工業が発達、

京都・美濃・博多・越前・加賀・足利・桐生など、

各地で絹織物が作られるようになる

 

安土桃山時代南蛮貿易

鉄砲や、中国産の生糸・絹織物を輸入した

 

江戸時代①群馬県の桐生や栃木県の足利などで

絹織物の工場制手工業

(マニュファクチュア)がはじまる

 

江戸時代②:開国により、生糸を輸出するようになる

 

明治時代①:官営模範工場として、

富岡製糸場を作り、国が経営する

 

明治時代②の栽培と養蚕業がさかんに

 

明治時代③日露戦争後、

日本が生糸の世界最大の輸出国になる

 

 

これを見ると、

日本の貿易や産業、中でも近代産業は

蚕から作られる生糸や絹織物と

密接な関わりがあったということがわかります。

 

だからこそ、地域によっては、

蚕のことを「おかいこ様」と呼んで

大切に扱ったそうです。

 

そもそも文字からして、

「天の虫」と書きますからね。

 

 

www.gsi.go.jp

 

現在、25,000分の1の地図には

使用されなくなったようですが、

 

「桑畑」という、

あまりなじみの無い植物の地図記号が、

最近までずっと残っていたのも、

 

桑の葉っぱは大切な蚕のエサで、

とても大切だったからなんですね。

 

 

 

www.suteteko.net

 

天皇家も、そんな蚕とは

日本に生糸を作る技術が伝わってから

1500年以上の長い付き合いがあるわけですね。

 

 

武士に政権をとられてから、

しばらくは休止していたようですが、

 

大政奉還により政権が戻されて数年経った、

明治4年以降、天皇家の方々は

養蚕を再開していたようです。

 

今回、雅子皇后が使われた

「紅葉川御養蚕所」も

皇居の敷地内にあり、

大正14年に建てられた養蚕所だそうです。

 

 

 

 

とにかく、調べれば調べるほど、

出てくる養蚕の歴史!

 

 

ぜひ皆さんも

日本の近代化を支えてくれた

「おかいこ様」について、

理解を深めてみてください。

 

 

ちなみに・・・、

 

世界遺産に認定された

群馬県富岡製糸場には、

とある有名な

チョコレートのお菓子があります。

 

 

 

それが・・・、

 

 

 

 

 

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こちらの「蚕チョコ」です笑

 

 

蚕の部分はホワイトチョコ、

桑の葉の部分は抹茶チョコで出来ていて、

見た目に反して、とても美味しいです!

 

興味のある方はぜひ群馬へ!

 

 

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