さかた塾中学部ブログ

旧・さかた塾中学部の19年度、20年度ブログです。最新のものは「進学塾ライトアップ」のHP( https://lightup-onomichi.com/ )をご覧ください!

【雑談】「日本人は英語能力が低い」は恥ずべきことか?(後編)

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

さて、2019年最後の記事は

こちらでいきたいと思います。

 

sakatajuku-chugakubu.hatenablog.com

 

こちらの記事で、

日本人の英語能力は他国に比べて低い

という事実の確認と、

なぜ日本人は英語能力が低いのか

について世間で言われている理由を確認しました。

 

ここからは更に掘り下げてみたいと思います。

 

私は、日本人の英語能力が低い一番の理由は

「必要無いから」だと思っています。

 

 

漁師さんは、ほぼ全員が

船を操縦するための免許を

持っているでしょう。

 

ですが、

漁師ではない我々の中には、

船の免許を持っている人は

ほとんどいません。

 

それと同じ理由です。

 

 

日本人が英語が苦手なのは、

日常生活において、ほとんど必要ないから、

苦手でも大して困らないから、

というのが大きな理由だと思います。

 

 

 

以前、大学の卒論を書いている際に

英語を学習する理由についてのアンケートを

観たことがあります。

 

日本人が英語を学ぶ理由は、

「旅行で使いたいから」

「外国人と話したいから」

が大きな割合を占めていたのに対し、

 

韓国人は

「良い会社に就職するために必要だから」

という理由が大きな割合を占めていました。

 

英語を必要とする理由の

「切実さ」が違っています。

 

 

韓国では英語を発音しやすい口にするために

子供のアゴの骨を整形することがあります。

 

また、父親を韓国に残して、母親と子供が

英語圏の国へ語学留学をするという、

「『逆』単身赴任」をしている家庭もあるそうです。

 

 

それらが良いのか悪いのかの判断は

それぞれにお任せするとして、

 

そこまでして、

英語力を身につけさせようとするのは、

 

英語が出来るか出来ないかに、

人生がかかっているからです。

(詳しくは韓国経済のお話になるので、

 ここでは割愛します。)

 

 

 

日本人の英語力はアジアでも

低い方だと言われますが、

それにも理由があります。

 

 

日本の場合、大学に進学して

何かを研究しようと思えば、

日本語の本を探せば研究が出来ます。

 

 

ディズニーのアニメを見ようと思えば

日本語吹き替え版が用意されていて、

子供でも楽しくアニメを見ることが出来ます。

 

 

当たり前のことに思えるかもしれませんが、

 

そんなことが出来るのは、

日本語が、話者の数が世界第9位の

非常に『強い』言語だからです。

 

 

大学生の頃、ヨーロッパを約1か月ほど旅しました。

イギリス・フランス・ドイツ・オーストリア

色々なところを旅しましたが、

中でもフランスは苦労しました。

 

隣の国であるイギリスが英語圏なのに、

英語を話せない人がそこそこいたのです。

 

パリのコインランドリーでコーラを奢ってくれた

20歳くらいのお兄さんも、

 

世界遺産であるモンサンミシェルの最寄の街、

ポントルソンの民宿を経営しているおじいちゃんも

全然英語が話せませんでした。

 

それは、日本語同様に

フランス語がそれだけ「強い」言葉であり、

わざわざ隣の国の言葉を

学習する必要性を感じないからだと思います。 

 

 

 

大学の教授たちの書く研究論文というのは

基本的には英語で書かれます。

 

私が大学で教わった先生は、

日本研究の先生でしたが、

 

その先生も、

徳川家康のお墓である、

日光東照宮の研究成果を発表するために、

 

オランダで開かれる学会に参加し、

英語で発表をしているとおっしゃっていました。

 

 

 

このように、

本来であれば、大学での研究は

英語で行われるものなのですが、

 

皆さんが大学で勉強するための本は、

日本語で書かれていることが多いです。

 

 

だから学生さんの中には、

大学時代に英語で書かれた文献を

一切読まずに卒業する方もいらっしゃるでしょう。

 

 

それは日本語がそれだけ必要と

されているからです。

 

 

話す人の少ない言葉であれば、

研究論文がわざわざその国の言葉に

訳されることはありません。

 

だから、そんな国の人々にとって

「大学で勉強すること」は、

「高度な英語が扱えなければ無理」

ということになります。

 

そんな国の人たちにとって、

大学での教育というのは

一部の選ばれたエリートのための教育です。

 

 

 

ディズニーのアニメだってそうです。

 

わざわざディズニーが

日本語の話せる声優さんを雇って

英語のアニメを

日本語の声で吹き替えてくれるのも、

 

日本語を話す人が1億人以上いて、

その人たちのうちの何人かが

日本語にしたアニメを買って観てくれるからです。

 

 

マイナーな言語の国であれば、

もしディズニーの映画を観たければ、

字幕付きの英語の映画を観るしか

ありませんし、

 

もしかしたら、その字幕すらも

つけてもらえないかもしれません。

 

 

 

だから、「日本人は英語能力が低い」というのは、

英語が話せなくても特に苦労を感じない、

ということの裏返しなので、

それはそれで幸福なことであると私は思っています。

 

 

 

ですが、

英語能力の低さを嘆いているみなさん、

安心してください!

 

おそらく近い将来、日本人がバリバリ英語を

話せるようになる未来が来ます!

 

 

日本は現在、人口減少社会に突入しています。

 

現在の日本の人口は約1億2000万人ですが、

これが2050年には、8000万人台になると

予想されています。

 

gendai.ismedia.jp

 

恐ろしいことですよね。

あと30年で日本人の約3分の1が消えるんです。

 

学校はどんどん統廃合されて、

地方はお年寄りだらけになるでしょう。

 

そうなれば、

日本の国内の労働者の数を維持するために

 

外国人労働者や移民を

本格的に受け入れなければ

いけなくなるかもしれません。

 

 

ならば、コミュニケーションに英語が必要です。

 

 

日本の経済が、外国に比べて、

どんどん衰えてきているという話も

最近はよく聞きます。

 

www.from-estonia-with-love.net

 

現在でも、「インバウンド」という言葉を

ニュースや政治家の発言で

耳にするようになりました。

 

狭い意味では

「外国人に日本に観光に来てもらうこと」

を意味します。

 

 

日本の経済がこれから衰えていけば、

外国の人にとっては物価が安くて、

旅行しやすい国になります。

 

だからこれから観光業は

インバウンドでどんどんのびていくでしょう。

 

現在沖縄が観光バブルだと言われますが、

近い将来、沖縄以外でも日本国内ならどこでも

多くの外国人観光客がそこら中を歩き回っていて、

 

そんな中を日本人が、安いお給料で働き続けている

という悲しい時代が来るでしょう。

 

 

そうなれば、外国人観光客を集めるため、

接客するために、英語が必要になります。

 

英語が話せないと生活できなくなります。

 

子供たちが外国人に英語で道を聞かれて、

それに対応しなければならない時代が来ます。

 

 

中国やアメリカなどの外国企業に

優秀な日本の技術者が

どんどん引き抜かれているという

ニュースも目にします。

 

news.livedoor.com

 

新卒の月給が40万、

転職すれば日本企業に比べて給料3倍、

 

これは既に現実の数字です。

 

 

そうなれば、

彼らは英語がしっかりと話せないと、

海外の生活や社内でのやり取りに苦労しますね。

 

 

・・・ということで、

 

「英語をやっておいた方がいいよ」

 

の時代から

 

「英語をやらないと生きていけないよ」

 

の時代がもうすぐやって来て、

そうなれば自然に英語の学習時間は増え、

英語力は上がります。

 

(もしかしたらAIの自動翻訳機能に

 多少の邪魔は受けるかもしれませんが・・・)

 

 

きっともうすぐ、日本人はアジアの他の国に並ぶ

英語力を身につけられるでしょう。

 

 

・・・さてさてそれは何年後の未来でしょうね?

 

 

皆様、よいお年を・・・笑