さかた塾中学部ブログ

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【個別指導高校部】学校の先生の国公立信仰

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

もう12月に突入しました。

2019年もあと1か月で終わりです。

 

みなさんにとって、

2019年はどんな一年になったでしょうか?

 

 

さて、11月といえば、

高校1年生・2年生の生徒さんにとっては

新年度の文理選択・科目選択の

時期だったのではないかと思います。

 

 

その際に、

うちに通ってくれている生徒さんから

学校の先生のことについて

色々と話を聞くことが出来ました。

 

「大学入試で使う教科を調べると、

 数学はⅠAまでしか使わないのに、

 学校の先生が、

 数学ⅠAの知識にも役立つからと

 ⅡBの演習授業を勧めてくる。」

 

 

「私立大学を第一志望にしているのに、

 学校の先生が国公立を受けなさい

 と言ってくる。」

 

 

「推薦入試やAO入試を利用したいと

 考えているのに、

 学校の先生がセンター利用入試を

 勧めてくる。」

 

 

正直、私にとっては

おやおやおやおや???

という話でした。

 

もしかしたら、

保護者の方でも

何か思いこんでしまっている部分が

あるかもしれないので、

 

本日はこのあたりについて

少しお話をしてみようと思います。

 

 

そもそもなぜ国公立大学を目指したいのか、

おそらく一番は「お金」だと思います。

 

ですので、こちらをご覧ください。

 

gakumado.mynavi.jp

 

入学金:28万2,000円
授業料(年額):53万5,800円
ですから、4年間大学に通うと、
28万2,000円 + 53万5,800円 × 4年間 = 242万5,200円

 

gakumado.mynavi.jp

 

文部科学省が「私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)」について調査したデータがあります。この平成26年度版では、以下のようになっています。


私立大学初年度費用
入学料:26万1,089円
授業料:86万4,384円
施設設備費:18万6,171円
小計:131万1,644円


ただしこれはあくまでも平均値であって、細かく見ると学部によって金額はずいぶん違っています。学部による金額は次のようになります。


文科系学部の学費
入学料:24万2,579円
授業料:74万6,123円
施設設備費:15万8,118円
小計:114万6,819円


理科系学部の学費
入学料:26万2,436円
授業料:104万8,763円
施設設備費:19万34円
小計:150万1,233円


医歯系学部の学費
入学料:103万8,128円
授業料:273万7,037円
施設設備費:83万1,722円
小計:460万6,887円円


その他学部の学費
入学料:27万233円
授業料:95万1,119円
施設設備費:23万7,196円
小計:145万8,548円


※元データに「計数は端数処理により、合計において一致しない場合がある。」の表記あり。

 

どちらも、引用は孫引きに

なってしまっているのですが、

いかがでしょうか?

 

もちろん、私大に関しては、

各大学によって差はありますが、

 

今は国立大学の授業料も

値上がりをしておりますので、

 

文系であれば年間で約20万

理系の医学部以外なら年間で約40万

というのが学費の違いのようです。

 

これを高いとみるか

安いとみるか。

 

 

そして、どうしても学費が気になる方には

奨学金というシステムもあります。

 

成績が優秀な生徒さんであれば、

返済不要の「給付型」の奨学金

使えますし、

 

そうでなくても無利子で

借りられる奨学金もあります。

 

 

借りたものは、生徒さんが

社会人として就職した後に

毎月のお給料から少しずつ

返済をしなければならないのですが、

 

そういった手もあります。

 

 

また、大学の就職率に関して、

これも興味深いです。

 

toyokeizai.net

 

有名企業への就職率ということですが、

この近隣の大学+京阪神の大学を

ピックアップしてみますと、

 

9位 国 大阪大学

16位 私 同志社大学

17位 国 京都大学

20位 国 神戸大学

25位 公 大阪府立大学

30位 私 関西学院大学

34位 公 大阪市立大学

35位 私 立命館大学

49位 私 関西大学

 

56位 公 神戸市外国語大学

58位 国 広島大学

67位 国 岡山大学

72位 私 京都女子大学

74位 私 神戸女学院大学

79位 私 大阪工業大学

84位 私 同志社女子大学

88位 国 徳島大学

90位 公 京都府立大学

92位 国 山口大学

 

108位 公 兵庫県立大学

109位 公 高知工科大学

112位 公 京都産業大学

115位 私 京都薬科大学

116位 私 近畿大学

119位 私 甲南大学

130位 私 広島工業大学

132位 私 龍谷大学

134位 公 下関市立大学

136位 私 関西外国語大学

141位 私 神戸松蔭女子学院大学

144位 公 公立鳥取環境大学

 

152位 私 ノートルダム清心女子大学

155位 私 武庫川女子大学

159位 私 京都外国語大学

161位 私 広島修道大学

164位 公 広島市立大学

165位 国 愛媛大学

168位 私 安田女子大学

169位 国 香川大学

174位 私 摂南大学

175位 私 大阪女学院大学

192位 国 島根大学

193位 公 県立広島大学

194位 私 京都ノートルダム清心女子大学

197位 私 甲南女子大学

198位 私 阪南大学

 

 

このランキングはあくまでも

有名企業への就職率ということなので、

公務員などは除外されています。

 

ですが、このデータを見ると

有名企業に就職するという意味では、

 

広島大学岡山大学よりも

関関同立と呼ばれる関西の有名私大の方が、

 

下関市立大学公立鳥取環境大学よりも

近畿大学広島工業大学の方が、

 

島根大学県立広島大学香川大学よりも

ノートルダム清心女子大学広島修道大学

安田女子大学の方が、

 

大手の企業には就職しやすいということになります。

 

 

toyokeizai.net

 

こちらを見ると、

安田女子大学が全国6位、

広島工業大学が全国17位ということで

非常に検討していることが分かります。

 

 

こういった先のことを考えると、

何が何でも国公立という

学校の先生の進路指導というのは、

 

目の前の生徒さんの学習状況も

私立大学が経営努力として

就職率を上げる努力をしていることも

あまり考えていないんじゃないか、

と思えてしまいます。

 

 

私も現役のころは、

「何が何でも国公立」という考えでした。

 

特に、私の場合、

自分の意志で私立に進学したので、

これ以上お金がかかる私大は考えられない。

 

自分がお金を払っているわけでも

親にお金に困っているから国公立にしてくれと

そんな風に言われたわけでも

何でもないのに、

 

「国公立以外は行く意味がない」

 

と、そんな考えに囚われていました。

 

 

ですが、大学に入り、

英語ディベートを始めた頃に

 

「あれ?自分の英語力って

 立教や青山学院の生徒に劣ってない?

 茶髪で池袋や渋谷を闊歩して、

 チャラチャラしてそうなのに・・・

 

 早慶上智の生徒とは

 もはやかなりの差があるな・・・」

 

と、私大組との英語力の差を痛感して、

ようやく気付いてくるわけですね。

 

 

国公立組は入試に向けて5教科7科目、

幅広い科目でそれなりに点数が取れないと

いけません。

 

その上に二次試験に向けて、

記述の対策もしなければならない。

 

非常にやることが多いです。

 

 

一方で、私大に関しては多くの大学が

3教科、もしくは2教科入試です。

 

その分、難関私大の受験になると、

特に英語に関して言えば、

専門性が高い文章が出てくるわけですね。

 

 

早稲田大学の英文を受験生と一緒に

解いたこともありますが、

英語の文章なのに「ひも理論」とか

出て来て、文系の私にはチンプンカンプン。

 

これって何?

 

と生徒に逆に質問してしまうような状態でした。

 

ja.wikipedia.org

 

ちなみにこれがウィキペディア

書かれている「ひも理論」の説明です。

 

日本語でも理系科目を専門とされている方意外には、

意味不明ですよね笑

 

そんな専門性の高い文章に、

大学入学前から触れなければいけないわけです。

 

 

私大の良いところは、

自分の得意な教科を極めれば良く、

苦手な教科は受験しなくて良いので

そもそも気にしなくていい、

といういところです。

 

 

1日に7時間勉強する生徒がいたとすると、

単純計算で

国公立組は各教科1時間ずつ、

私大組は各教科に2時間強の時間を

かけられるわけです。

 

 

だから私が思うのは、

高2までに高校で学年上位、

すでに英語と数学を高いレベルで扱える生徒は

国公立を目指せば良い、

 

そうでない生徒は、

現時点で点数が取れない教科に見切りをつけて

得意な3教科で勝負できる有名私大を目指せば良い

 

ということです。

 

 

そうでもしないと、

中途半端な学力のまま国公立に突っ込めば、

 

国公立不合格、

 

私大もその大学を第一志望に

3教科に絞って勉強していた生徒に

抜かれてしまい、結局不合格

 

それで、結局全く行く気が無かった

すべり止めの大学に渋々進学、

 

という結果に・・・

 

もしくは最近は私大の入学定員の厳格化が

なされていますので、すべり止めにも合格出来ず、

浪人、もしくは就職・・・という

想定外の最悪の結果にもなりかねません。

 

 

だからこそ、国公立を目指す皆さんは

各高校の進学実績を見ながら、

自分がこの高校でどの位置にいなければ

ならないのかをきちんと意識してください。

 

 

尾道北は国公立大学の進学率が約65%

つまり200人中130人ほどが国公立大学

進学します。

 

その中でも広大・岡大のランクを考えれば

上位50番以内に入っていないと厳しいです。

 

それ以下なら、よほど入試に向けた対策を

しているか、奇跡が起こらないと厳しいです。

 

 

尾道東の場合には、国公立大学の進学率が約30%

つまり200人中60人ほどが国公立大学

進学します。

 

その中でも広大・岡大のランクを考えれば

上位15番以内に入っていないと厳しいです。

 

それ以下なら、・・・(以下略)

 

 

なんとしても、

自分が目指している大学に行きたいなら、

その大学で必要な受験科目や得点比率を

ちゃんと研究すること、

 

そしてまずは、高校内で

そこに合格出来る学力を持った集団の

仲間入りをすることです。

 

 

そして、もちろんご家庭の状況もありますが、

 

どうしても苦手科目が克服できない生徒さん、

 

今のまま全教科で勝負していたのでは

学年上位に食い込む見込みが薄い生徒さん、

 

就職率などの数値が気になって

私大に魅力を感じている生徒さん、

 

 

こういった生徒さんたちは、

大学進学の選択肢として、

 

私大を候補に入れても良いんじゃないか、

と私は考えています。

 

 

あとはセンター利用入試・・・

これもちゃんとした知識がないと、

ということですが、

こちらはまた別の機会にしたいと思います。