さかた塾中学部ブログ

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【読書レビュー】坪田信貴『才能の正体』(その2)

みなさん、こんにちは!

 

さかた塾中学部、代表の西川です。

 

教材研究が白熱してしまい、気づけば令和に突入しておりました…

 

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さて、さっそくレビューの続きを書きたいと思います。

 

才能がある人=結果を出せる人=洞察力に優れた人

洞察力とは、物事を深く鋭く観察しその本質や奥底にあるものを見抜くことであり、観察しただけでは見えないものを直感的に見抜いて判断する能力のこと。

(89ページ) 

問題を解く際であれば、「作問者・出題者が問題を作った意図」を見抜く能力。

社会人になってからであれば、「相手が何を欲しがっているのか」「上司がどんな報告を期待しているのか」を見抜く能力。

友達や恋人との間であれば、「相手が何を期待しているのか」「相手が何をすると嫌がるのか」を見抜く能力。

部活動であれば「対戦相手が次にどんなプレーをするのか」「自分がどんなプレーをすれば、味方のチームに良い影響を与え、相手のチームにダメージを与えられるのか」を見抜く能力。

 

その洞察力が非常に大切であると坪田先生は力説しています。

 

つまり、勉強でこの洞察力を磨くことが出来れば、将来社会に出たときに・・・いえ、人間関係や部活動などあらゆる場面で、今すぐにその能力が応用できるわけです。

その洞察力の見本として、普段生徒さんと接するときに、私がどう立ち回れるかは非常に大切だと考えています。

 

 

守破離

「守」:型や技を忠実に守り、確実に身につける段階。

「破」:他の教えについても学び、良いものを採り入れ、心技を発展させる段階。

「離」:1つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確率させる段階。

まずは”師となる人”の教えを守って、徹底的に真似をすること。頭の良い人の言うことではなく、行動を”完コピ”すること。

(96ページ)

空手などの武道でよく言われる「守破離」ですが、これはあらゆる場面に応用できるということです。

 

特に中学生の皆さんに大切なのが「守」の段階。変にこだわって自分流のやり方を貫くのではなく、まずは自分よりも技術を持った人の行動を徹底的に真似してみることです。

 

 

これには私も経験があります。中学時代、私は野球部の中であまりバッティングが得意な方ではありませんでした。外野に大きな当たりを打てない、打てても外野の前に落ちるか、内野をゴロで抜けるヒットだけでした。

最後の試合はスタメンに選ばれながらも、途中で代打交代を告げられてしまいました。

 

高校に進学すると、進学校にも関わらず、そこには全日本選抜に選ばれるようなすごい先輩がいました。

半ばヤケクソに、その先輩のアドバイスを極端(だと自分が思うくらい)に真似をしてみると、なんと外野に大きな当たりを打てるようになったのです。それからは、バッティングでもチームの中心になることが出来ました。

 

これとは逆の、まずい経験もしました。

 

高校時代、私は自分の勉強方法にこだわって、自分よりも効率よくテストの点数が取れている子や模試の成績が良い子に、勉強のことを相談しようともしませんでした。

 

「周りよりもたくさん勉強すれば、絶対に追い抜ける。」

そう信じて、ひたすら勉強に取り組みましたが、成績は一向に上がりませんでした。

 

このままではまずい・・・と、焦りだしたのは、高校生3年生になってある参考書に出会ってからです。(この話はまた別の機会に)

 

この経験もあり、私は自分よりも優れていると思う人の行動は、真似するように心がけています。阪田先生がTwitterでおすすめしている本はこっそりと自分で買って読んでみたり、こっそりと落語を聞き始めたり・・・笑

 

だから、生徒の皆さんにもまずは私のやり方をそっくりそのまま真似してほしいし、真似できない理由が何かあるなら話してほしいです。(というか絶対聞きます笑)

 

 

拮抗禁止令(乳幼児期に親から無言のうちに与えられるメッセージ)

1.存在するな。

2.何もするな。実行するな。

3.成長するな。親から自立してはいけない。

4.感じるな。感情を表に出してはいけない。

5.お前であるな。

6.子どもであるな。

7.近寄るな。

8.考えるな。

9.成功するな。

10.自分のことで欲しがるな。

11.健康であってはいけない。

12.重要な人になってはいけない。

13.所属してはいけない。孤独になれ。

これらのメッセージが子どもの才能を潰してしまう。

(111~116ページ)

この部分の記述に関しては、かなり衝撃的でした。子育てに関するデリケートな部分でもあるため、出来るだけ坪田先生の考えを忠実に伝えるように努めてみます。

 

子育てをしていると、あるいは学校生活を送っている中で、子どもは「ダメでしょ!」と何かを禁止される場面に何度も遭遇します。

 

電車の中で騒いでいれば怒られます。(何もするな。感じるな。)

親戚の人に「昔はかわいかったのにね~。」と何の気なしに言われることもあります。(成長するな。)

「ダメなものはダメ!」「いいから早くしなさい!」と怒られることもあります。(考えるな。)

わがままを言うと怒られます。(子どもであるな。自分のことで欲しがるな。)

病気のときは、いつも以上に親御さんが親身になってくれます。(健康であってはいけない。)

 

しかし、それらが行き過ぎてしまうと、それが子どもの才能を潰してしまいかねないと、坪田先生は危惧しています。何でも周りから言われることをただ受け入れているだけ、禁止のルールを守っているだけ。

それだけでは「真面目な良い子」にはなれても、何かの才能を尖らせることは難しいそうです。だから、学校から与えられた宿題も、自分がやりたくないと思えば・・・って・・・このあたりは、過激すぎるのでちょっと抑えます。

 

確かに、特に大学受験に関しては、学校や塾の課題をただこなしていくだけでは、成績はあまり伸びないと思います。「自分が成績を上げるためには、今これをやらないと。」と考えて勉強をした方が、格段に成績は上がります。

 

しかし、中学生に関しては、まだまだ自分で課題を発見するのが難しい子もいますし、楽な方・面白い方へと流れてしまう子もたくさんいます。

 

高校受験には特に学校の成績が大きく関わって来るので、たとえ禁止まみれであったとしても、学校の勉強を忠実にこなすことには意味があります。

そこで効率よく、良い意味で力を抜いてもいい成績がもらえるように工夫をすることは、大人になってからも役に立つと思います。

 

 

勉強が得意な人は、教科書の内容が”映像化”されている。それが勉強における「術」。

勉強が嫌いになってしまう人は、”機械的に覚える”という「技」の練習ばかりをずっとしている。

(139ページ)

・・・さて、気を取り直して笑

 

この部分は100%賛同できます!以前のブログの記事でも書きましたが、”映像化”というキーワードは非常に大切だと思います。

 

徹底的に暗記をさせて、とにかくこの場合は機械的にこれをやる。これでは、高校受験は乗り切れたとしても、膨大な量の知識を理解しなければならない大学入試では、太刀打ちできなくなりますし、そもそも勉強が嫌いになって上を目指すことが出来なくなります。

もちろん、英単語や公式など、ある程度の暗記は必要ですが、それでも、きちんと語源や公式の意味を理解していた方が、頭に残りやすいです。

 

私は、社会の授業などではよくドラマやアニメを引用して話をします。ただの文字としてではなく、頭の中に映像として残してあげたいからです。”映像化”が上手くいけば、色々なことも想定することが出来るので、洞察力も上がるはずです。

 

きちんとした「術」を生徒さんたちに身につけさせてあげられるよう、授業に関してはしっかりと工夫を続けていきます!

 

 

・・・といったところで、またしてもかなりの文章量になってしまいました。

まだまだ、半分くらいしか触れられていません。しかも、私が触れたところ以外にも、色々とためになることが書かれている箇所があります。

 

続きも書いていきますが、興味のある方はぜひ手に取ってみてください!

 

 

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